2013年3月30日土曜日

獰猛な焼き物

きっとフェンスの穴は彼が食いちぎったのだろう。凶暴な目をしていた。  @太子

車窓のモヒカン

車に乗っていると突然の激しいモヒカン。レニングラード・カウボーイ!
写真を撮るのに夢中で青信号になったのにも気づかず、
クラクションを鳴らされる。 @梅田

亀との遭遇





写真が大きくなったせいで
ダウンロードに時間がかかるという意見があったので、
今回から元のサイズに戻す事にしました。
世界でも、特に劣悪なネット環境の国の人にも
見てほしい『隙ある風景』はダウンロードに時間がかかるようではちと困る。
というわけでこのサイズにて今後展開していきます。

さて、池の近くを散歩していると見た事のない葉っぱのようなものがある。
よく見てみると亀だ。
甲羅が土を被っているので、きっと生まれたばかりに違いない。  @山田







首の模様からするとミドリガメだろうか。
もちろん、持って帰って家で飼いたくなるのが心情というもの。
娘も「カメさん持って帰る」と言っている。
しかし、果たしていいのだろうか、良心が疼く。
そこで亀にきいてみた。

「池で鳥やブラックバスに襲われるかもしれないが自由に生きるか、
 狭い場所だが、食べ物や他の動物に襲われる心配のないところで
 孤独に暮らすかどっちがいい?」
「池」

と亀は即答した。
「カメさん、ママとか友だちとはなればなれ、かわいそうやろ」と
娘に説明すると、わかってくれたようで、亀はこのまま置いてきくことにした。





亀を地面に置く。亀は一目散に池に向かった。






着水する亀。
その模様はテレビで見たウミガメが砂浜から海へ向かっていく姿とさして変わらない。
涙が出そうだ。


亀は沖へと進んでいく、しかし、ちゃんと泳げず今にも溺れそうだ。
亀も辛かったのだろう、岸へと引き返してきた。


ぼくはきいてみた。
「やっぱりおれの家に来ないかい?」と。
亀は終始首を引っ込めたままだ。頑にぼくの申し出を拒否しているということだ。

仕方ない。未練を残したまま池を去った。


2013年3月28日木曜日

良心的な店

「お客さん、おつりおつり!」と叫ぶ店員。
隙あらばすぐにおつりをごまかそうとする
インド亜大陸全般ではなかなか見られない光景だ。  @野田

喫煙禁煙車


このようにして禁煙車は時々タバコ臭いのであろう。

2013年3月25日月曜日

商店街な一日

大阪商工会議所が主催する『商店街フォーラム』に参加する。
日本各地の商店街関係者が集まるサミットのようなイベントで、
新世界市場ポスター展とセルフ祭のことを話した。
立派なホールで数百人を前に話すことなどなかなかないので、話す前に写真を撮ってみた。

まずは、この二つをさらりと説明し、最後にこの二つをやって気づいたことを話した。

「商店街は表現の器としての機能がある」

セルフ祭の時は地元アーティストたちの発表の場
ポスター展は電通のコピーライターとアートディレクターたちの発表の場

として新世界市場は機能したのである。
商店街はギャラリーやアートイベントと違って、来客数が多い。
アートなどに興味のない普通の人々に見てもらえる。
これは本当に大きな違い。
自分たちの世界に閉じこもりがちな作り手にとって本当にいい機会になる。
そして、何かつくることを通じて同じ作り手、見てもらうひと、商店街の人々など
上下左右の関係ができる。

もう1つ。
「ヨソ者だからこそできることがある」

商店街の中の人は様々な決まりや人間関係に縛られている。
長年いるからその良さに気づけないことが多い。
ヨソ者はそんな関係に縛られずに、自由に動ける。
先入観なく商店街を眺めることができる。
だからこそできることがある、と。

評判はなかなかよかった。
自分の全く知らない日本全国の商店街業界の人々と話し夜は更けていった。

それにしても商店街の人々は声が大きい。
日々の仕事柄、そうなるからであろうか。

全国の商店街がポスターで埋めつくされ、
全国の商店街で奇祭が行われますように。

2013年3月24日日曜日

二次元が三次元になる日

日本橋という大阪の電気屋街を通り過ぎると奇妙な人々が続々と。
そうだ、今日は日本橋フェスタであった。



みんな勢揃いして撮らせていただいた。
しかし、子供はママチャリの後部座席でドン引きしている。














































こう見えて八田さん





アニメの戦闘シーンを再現する人々。
そう、今日は二次元が三次元になった日なのだ。












































ドラクエの勇者が信号待ちをしていた。
信号を無視する勇気はないようだ。



ちなみにこれは京都パープルサンガの帽子をかぶった普通のおっさんである。

2013年3月23日土曜日

ボールの力

公園で野球をしている小学生に
「お前ら子供だけで違う校区で遊んだらあかんねんぞ」
正論を言う地元校区の小学生


結局、みんなで野球をすることになったようである。
ボールがあればみんな友だち  @烏ヶ辻

2013年3月21日木曜日

三世代の亀

日本に帰ってきた。
知らない間に暖かくなって、木蓮の花が咲いていた日本。
やっぱり日本は平和でいいな。  @四天王寺


きょうはお太子さん。日本はやっぱり平和でいいな。    @四天王寺

2013年3月15日金曜日

日本語の濫用

クアラルンプールのPARCOのようなシャレたショッピングモールに溢れる謎の日本語。


日本語とアニメはここクアラルンプールでファッションとして消費されている。


南の国の大都会











































クアラルンプール6日目
コタキナバルを離れ首都クアラルンプールへとやってきた。
「くあらるんぷーる はいる」と娘はこの町をプールだとおもっている。


写真にみえる2つのタワーは「ペトロナスツインタワー」。
マレーシアの国立ペトロナス石油のビルで88階建て452メートル。
2003年まで台北のビルに抜かれるまでは世界最高だった。

ただ世界一の見栄をはるためだけにこのタワーだけがあるのではなく、
まるで新宿副都心のようにあちらこちらに高層ビルが林立する。
クアラルンプールは大阪よりも都会な感あり。

タイ、ベトナム、ラオス、ミャンマー、バリと東南アジアにはそれなりに
行ったことがあったけれども、ぼくは南の国は大きくは発展できないと思っていた。
それは、人種的、能力的な問題ではなく、環境的理由から。
自然が猛威をふるい、植物の生長が旺盛な南国では、
自然を制圧することはできないだろう、と思っていた。
ジャングルがあるような国では現代都市など建設できないのだ、と。
しかし、ここクアラルンプールは超現代的だった。
人間が自然をぐいっと押さえ込み、人間が快適に暮らしていた。




しかし都市の隙間には植物が豪快に育っている。












































それでも、やはり、町が自然を抑え込む。




2013年3月14日木曜日

マレー女子撮影会

レトロな公衆電話でポーズをとり、写真を撮り合うイスラム女子。
女性同士なら写真は撮影していいんだったけな  @コタキナバル

サピ島

マレーシア4日目。
きょうはきのうと違う、サピ島へ。
風が強いからか、揺れるからか、島まで行くボートで娘は地蔵のように固まってしまった。


ひとたび海に入るとこの通り。ボートの恐怖はもう忘れたようである。


ここでもイスラム女性が海水浴をしていた。
きちんと肌を隠している母と適当な娘。
やはりマレーシアでも若者の信仰心は薄れてきているのだろうか。

さて、このサピ島、マヌカン島より魚も多いが、中国人も多い。
ビーチはマシンガンのような中国語がせわしなく飛び交う。

世界の砂浜はどこも混み合っている。
世界人口に比べて世界の砂浜は圧倒的に少ない。

2013年3月13日水曜日

南の島のスマートフォン

まるでヒーローのようにスマホで写真を撮る男。


こんなに美しい海が目の前にあるというのに、ずっと美しい液晶画面を見ている。
スマートフォンの功罪はここマレーシアでも大きい。

イスラム式海水浴

マレーシア3日目。
コタキナバルでははボートで離島にいくのがメジャーなアクティビティ。
というわけでガイドブックに従いボートで15分のマヌカン島へ行ってみる。

ヤシの木、コバルトブルーの透明な海、太陽の光を吸った白い砂、
色とりどりの熱帯魚・・・期待していた通りの海だった。
子供と海に入ると、小さな魚が寄ってくる。
パン屑をやると体の周りに魚の渦。まるで魚の王になったようである。子供も大喜びだ。

ふと、目を岸辺に向けると不思議な光景。
イスラム教徒の女性たちが海水浴をしている。
イスラムの女性は肌を出してはダメなのだろう、まるで海女のように海に入る。
しかも、この人たち、ぜんぜん泳げない。
まるで溺れているように、足を必要以上にばたつかせ、

プハー

 と5分も息継ぎをしていかったように顔をあげる。
肌を出してはダメだから、泳ぎ方なんかどこでも教わるはずはないか。

イスラムの女性は撮ってはいけないのだけれども、つい撮ってしまった。ごめんなさい。  

2013年3月12日火曜日

涼しい日本

旅行会社のガラスに貼ってあったポスター。
"COOL JAPAN"というキャッチフレーズ、
自分たちの国を 自画自賛しているようでいやだなあと思っていたけど
暑い国で見るとCOOL という言葉は効いている。
クーラーが効いてくるように効いてくる。  @コタキナバル

森の人は建築家

お目当てのオランウータン。「オラン」は「森」で「ウータン」は「人」
つまり、森の人ということだ。
じっくり見ていると、その仕草といい、顔つきといい本当に人間に似ている。
オラウータン→ジャワ原人→人間 
進化の道筋がはっきりと見えた。

そして、この顔、誰かに似ているなと思ってずっと考えていると・・・・























似ていた似ていた、世界の安藤忠雄先生に似ていた。
その鋭い眼差し、そして髪型が。
最近、講演を聴いたのので顔が記憶に新しかったのであった。


絶滅が危惧される絶倫の猿

ボルネオ島は赤道直下で自然の宝庫。
ジャングルの奥深くにはオラウータン、アジアゾウ、世界一大きな花ラフレシアなどがあるのだけれども、
2歳の子どもを連れてヒルが降り注ぐジャングルに踏み入るのはなかなか厳しい。
というわけでさながらジャングルの気分を味わえるかもしれない
Lok Kwai Wild Life Parkなる動物園にいくことにする。

ジャングルの、そして、その中の檻に囲まれて動物たちが暮らしていた。
このテングザルはボルネオ島にしかいいないサル。
その鼻が特徴的なのでテングザルといわれているが、下のテングの鼻のような赤いモノも特徴的。
なんと、24時間、たっているらしい。絶倫じゃないか、テングザル。

バイアグラはテングザルの体内にある成分を解析してつくられたとか(ウソ)

二季

暑い、暑い、影でも暑い。ちょうど雨期が終わり、乾期が始まり暑くなってきたボルネオである。
ここの人にとって季節とは雨季と乾季の二つしかないようだ。
しかし、大阪の夏に比べるとカラッとしていて過ごしやすいような。  @コタキナバル

2013年3月11日月曜日

几帳面なボルネオ人

過ぎた日々に×をするタクシー運転手。南方アジアにしては珍しく几帳面だ。

この日は3月11日。
こういう日にバカンスに出かけてしまうことに心苦しさはあった。
それでも旅に行ってしまったことが、
自分の中であのことが薄れている何よりの証拠なのだろう。

震災から2年、南方より黙祷。





マレーシアの中の日本

本屋にいくと、ドラゴンボールがあった。
その隣には、クレヨンしんちゃん。






















あれ、3巻から天津飯が出てきたっけ?と不思議に思い、
ネットで調べてみると、やっぱり日本の背表紙と10巻までが違っていた。






晩飯を食おうと町のレストランに入ると『キテレツ大百科』がテレビから流れてくる。
毎週18時半から放送されているそうだ。
このほか、マレーシアでは、ドラえもん、ワンピース、NARUTO、ガンダム、クレヨンしんちゃんなどが人気だとのこと。日本のアニメは本当にワールドワイド。




でも、今、もっともホットなのは これ PSY の『GUNNAM STYLE』
K-POPの歌手なんだけど、すごい人気。
行く先々で「Are you Korean ?」ときかれた。ぼくがKoreanっぽいからではなく、
(だいたいまずJapanese?ときかれ、次にChinese?ときかれることが多い)
おそらく「Yes」と答えると「Gunnam Style!」とみんな答えたいからなのだろう。

恐るべし、K-POPの快進撃。
日本は、音楽は特にダメだなあ。
とある人にきいたのだけれども、日本の音楽が世界に通用しないのは、
(Boredomsなど世界に通用している日本のアンダーグラウンドミュージックを除く)
日本の音楽が手厚く保護されているからだそうだ。
JASRACという音楽著作権を管理する団体があり、カラオケの収入などで歌手はわりとすぐうるおっちゃう。
日本の広告もそう。いい広告つくらなくてもある程度の暮らしができてしまうから、世界に通用しないのだろうな。

逆に、漫画家は印税ではそんなに暮らせないそうな。だから、必死に描く。
だから、いいものが生まれる。

日本で必死に公正に競争している業界は、世界でも通用する。
いくら競争していても、いびつな競争(これ、受験、ケータイ、電力、芸能界、広告業界を初め日本に本当に多い)
をしている業界は、世界に通用しない。

まあ、そんな、マレーシアで考えなくてもいいことを考えた。
考えなくてもいいことをあれこれと考える、それが旅なのかもしれないが。

なっていないサービス業

ゲームソフト屋の店員が客が来ないことをいいことに、ゲームに熱中していた。
日本のスタッフに比べて、なんと不真面目な接客態度だろう。
しかしながら、これといい、先ほどの店内で寝ていた従業員といい、
途上国のゆるい接客業にいつも魅力を感じてしまうのである。

今までの旅で思い返してみると、

自分のタバコや昼飯を買うためにしょっちゅうバスを止めるアフガニスタンのバス運転手

マッサージを受けている客の真横のマッサージチェアでテレビを見て、ポテトチップスを食べ、
まるで家にいるようにくつろぎながら女子トークを繰り広げていた4人のタイマッサージ師。

1時間の行程中ずっと無線で友だちと会話をしていたペルーのタクシー運転手

夜行バスにもかかわらずずっと爆音でパキスタンポップスをかけていたバス運転手

など、まだまだ思い出せばキリがない、魅惑の接客スタイル。  @Karamunching Mall

ボルネオの寝てる人

 万国共通、寝てる人。ど派手な新聞広告がマレーシアっぽいか。  @コタ・キナバル



店の営業時間ながらも、従業員が店のソファで寝ている。
ベルトもしっかりと外して。さすがアジアである。 @コタ・キナバル


初めての海

2歳の娘、はじめての海は南シナ海。
(琵琶湖には入ったことがあるのだけど、あれは淡水なのでね)
しかしながら、ボルネオの海は、想像よりも汚く、時折、臭った。  
どこへ行った、ガイドブックでみた楽園のような美しい海は。 @タンジュン・アル




2013年3月10日日曜日

青いアジアと赤いアジア



クアラルンプールを経由し、目的のコタ・キナバル着。
ボルネオのジャングルの樹々が生む濃い酸素の濃い青い空に
Air Asiaの赤い機体が生える。

噂のAir Asia あまりに安いのでサービスが悪いのではないか、
座席が狭いのではないか、と危惧したがまったく他と変わらぬサービス。
ただ、荷物の重量に制限があったり、機内食、ドリンクがついていなかったり、
毛布が有料だったりと、人によっては必要のないサービスをカットして安くしている。
逆にそういうサービスを頼めば、その分、高くなる。
こちらが賢く使えば使うほど安くなる。
「Smarter, So Cheper」 どうだろう、Air Asiaのタグラインとして。
(ちなみに Smooth as silk というタイ航空のタグラインがとても好き)





空港からタクシーに乗ると、コーランの章句の入った飾り物。
そうだ、ここは、イスラムの国だった。

海外のタクシーの飾りはおもしろい。
交通安全のお守りなのだろう、
イスラムの国はこういうコーランのカリグラフィのものが多い。
タイ、ミャンマーでは仏像や数珠、
インドはシヴァ、ガネージャなど、ヒンズーの神様、
キリスト教圏は十字架やキリストやマリアなど。
日本も個人タクシーならつけている人をよくみかける。
最近、大黒天と、スティービー・ワンダーをみたな。  @コタ・キナバル



2013年3月9日土曜日

バックパッカーの感傷



今日から久しぶりの海外旅行、マレーシアへ出発。

だいたい年に2回は海外に行っていたのだが、
病気になったり子どもがうまれたりで3年ぶりの海外旅行。
子どもはもちろん初めての海外である

昔は、バックパック1つで気軽に出かけたものなのに、今はトランクとベビーカー。

トランクは、もちろん自分の荷物だけではなく、薬やら
子供のおむつやら、子供用の非常食がぎっしり。
この3年で荷物やら、責任やら、病気やら、
いろいろなものを背負うようになったものだとつくづく思う。
チェックインの列に並びながら。  @関西空港