2014年5月17日土曜日

橋の下の世界

橋の下世界音楽祭に到着した。場所は豊田市、トヨタスタジアムのすぐそばの河川敷。
ヒッチハイクのゆうちゃんがおもしろすぎたので
もう道中でかなり満足してしまって、ピークすぎたような気がしてたが
会場に着いたらついた即テンションあがる。



河川敷では阿波踊りをしたり


 「ご自由におとりください」と土俵があったり、


太陽光パネルが設置されている。

入場無料という懐の広さ、
音楽祭を「橋の下」と名付ける開き直りと河原乞食精神、
すべて自家太陽光発電という独立性と社会性、
出演アーティストが魅力的ということもあるけれども、
このフェスのカタチに強く惹かれてやってきた。
このフェスどうなってるんだろう、と。



はじまった。目当ての1つ MARJINALというインドネシアのパンクバンド。



亜橋の下は満員

みかけはパンクだけど音楽はパンキなものもそうでないものもある。
ボブ・マーリーのような反骨性と博愛性を感じる。
音楽以前の「魂」といったものがあった。




ウクレレ&アコーディオンというかわいい曲もあり。


おっさんも乱入

ここで音源きけます。



インドネシア人のキッズがステージ前で盛り上がりまくる。
彼らは栃木に住んでいて、MARJINALの日本公演をすべて追いかけている。


メンバーのボビーと写真を撮ってもらった。
FUCKでありピースサインだって。
あ、ぼくは、橋の下ということで河原乞食に扮している。

この美人のおねえさんは中西あゆみさん。
フリーのジャーナリストであり、MARJINALを日本に紹介した人。
中西さんはパンクが好きで、ロンドンやニューヨークの
パンクシーンにどっぷりはまっていたが、ジャカルタでマージナルを見て
「この人たちを撮るのが私の天命」と啓示を受けてずっとドキュメントを撮っている。

マージナルはジャカルタでバンド活動をしながら
ストリートチルドレンたちに音楽やアートで食べる方法を教えているのだ。
本当のパンクスピリットは今、ジャカルタにあるんだ。

ぼくがMARJINALを知ったのは、自身も連載してる
ROADSIDERS' weeklyで掲載されていた中西さんの記事で読んだのである。
中西さんによると都築さんに「記事書いてみたら」と言われたのがきっかけなんだとか。
http://www.roadsiders.com/backnumbers/article.php?a_id=294

ROADSIDERS' からMARJINALは日本に知られるようになった。
どこよりも粋な情報が早いROADSIDERS' weekly ほんとよいメールマガジン。
みなさまぜひご購読を。あ、宣伝入ってしまったね。
中西さんはジャカルタで彼らを追ったドキュメンタリー映像を制作中だ。

以下で音源聴けます。





会場は2ステージ。この古民家のセットにPILEDRIVER 。

中国在住の蒙古族のバンド HANGGAI。
ホーミーや馬頭琴などモンゴルの伝統音楽とロックのミクスチャー。

だんだんヴォーカルががたむけんに見えてきた。音はめちゃくちゃかっこいいが。

ヴォーカルは衣装を着替えた。ますますたむけんに見えてきた。音は相変わらずかっこいいが。
やっぱりたむけんだ。音は相変わらずかっこいいが。

 たむけんはノってきて、乗馬用の鞭を取り出し、リズムにあわせて打つ。
さすが蒙古族だ。

 橋の下はどんどん人が増えてきた

変な人もちらりと。



HANGGAI  最高だった。もうたむけんにしか見えないけど


ライブが終わって充実感あふれるふんどし男は、父親であったようだ。
父親の恰好の恥ずかしさにあきれ果て、もはや父親のことは一切気にしない
という悟りに至ったかのような、どっしりとした息子の目を見てほしい。


BING with ケンジル 

ケンジルは先日、京都の村屋で「ジュリアナ京都」という
客をお立ち台とみたてて、客に乗りながら、
踊ってマッサージをするという奇妙なパフォーマンスをしていた男。
ぼくも、ジュリアナ京都をしてもらった。
同じ衣装にパンツをはいていたが今日はふんどしを履いている。


OKI DUB AINU  BAND 。
アルバムほとんど持ってる大好きなバンド。

『美味しんぼ』騒動を皮肉って
「鼻血が出るまでがんばるぞ」を繰り返す。

トンコリの音がゆらゆらゆれてかっこいいんだなあ。


橋の端から阿波踊りの行進が始まる。



おっちゃんも上機嫌!


マージナルのメンバーと一緒に阿波踊り。
インドネシア人にも阿波踊りのリズムは響いたようだ。


阿波踊り、しかもこれがトリ!
ミュージシャンでもなんでもなくて、地元の阿波踊りのグループ
あいさつも普段はサラリーマンをしているであろう連長が
「今日はお集りいただき、ありがとうございました。
 呼んでいただいた○○さんと、××さんに・・・」
と、固いあいさつなのである。
これがトリ、なんて粋なタイムテーブルなんだろう。

インドネシア、モンゴル、アイヌ、阿波踊り、
何よりこのイベントを仕切っているTURTLE ISLAND、
みんなローカルな音楽を追求したらグローバルになっちゃった。
そういうのを「Glocal」というのかな。
豊田というローカルな場所で豊田の人々がやったローカルな音楽祭は
世界にぱっかり開かれていた。










TURTLE ISLANDの出番は明日だけれど、
この日は時折お囃子の行列で登場。

「おれたちの祭りじゃい」という我が祭り感、
岸和田のだんじりなど、日本古来の祭りにはあるけれども、
フェスやレイブには感じたことはなかった。
この祭りでありフェスであり豊田であり日本であり世界である、新しい感じの音楽祭。



翌日も祭りは続くが所用があり帰る。
来年も絶対、橋の下に行く。

0 件のコメント: