2017年1月9日月曜日

カバンを焼く


 神社の端でとんど焼きをしていた。


正月の門松や注連縄などが投げ込まれる。

 そこに、カバンを投げ込もうとするおばさんがいた。

「奥さん、それはあきません」と男が止めに入った。


「亡くなった妹のカバンをもってきたの」とおばさんが言う。


「せやけど、これ金具入ってますやろ」
「妹が夢に出てきたのよ!だから焼いてあげようと思って」

「金具は燃えませんやん」とじりじりとおばさんを説得する

「ほら、こんなんも燃えませんねん」とカバンを開けて説明する。

「妹が焼いてほしいって言っているの」と、おばさんは引き下がらなかった。
「ほな、いっぺん神主さんに相談しにいきまひょ」と二人は社務所へ行った。
そして、カバンも焼かれることとなった。
拝殿中央でライブしてたり、カバンを焼いてもOKだったり、
富くじの賞金も豪華だったりと、高津の宮は気前がいい。   (高津宮)

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